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看護侍

看護侍

No8 来た見た勝った!!

エロイカ No8 来た見た勝った!!
文庫第3巻収録
136P作品

あらすじ

バチカンの金庫に納められた軍事機密を奪取するため、
イタリアローマに来ていた少佐と伯爵。
大胆にもサンピエトロ広場に穴を開けバチカンに侵入する。
伯爵は軍事機密を盗み出すことに成功するが、
よけいなことに、
ついでに、
記念にローマ法王を誘拐する。
うまいこと法王を「返却」したが、
ジェイムズ君の失敗で伯爵は逮捕される。
伯爵の友人のマフィアが取引して伯爵を救出、
マフィア、イタリア警察、KGBが混戦したところ、
少佐が伯爵を救出、
ローマ入りは豪華TEEで、
帰りは輸送機でイギリスの空に放り出された。
だが、
伯爵の手には報酬とばかりに、
少佐が使っていたズボンのベルトが・・・


今、改めて読むと、
ローマ法王誘拐の話が、
荒唐無稽で。
エロイカのリアリズムを台無しにしてしまっている。
日本の漫画は外国と違って、
リアリズムが重要。
次作でもミグを奪うシーンは今見るとリアリズムが無いが、
作品の流れまでは曲げていない。
今作は話が大きすぎる。
唯一、
少佐がローマ法王を見て大慌てするところにリアリズムあり。
この作品、
ドイツ軍に紹介されたりしたことがある。
海外でも発売されている。
カトリックの頂点の神の代理人を
フィクションでも、
ゲイに誘拐させていいのか?
30年前の作品にはどうか御容赦を。

KGBのエージェント「赤いきつね」登場。
赤いきつねである。
インテリ風中年紳士。
もちろんマルちゃんのカップめんが由来。
知的に悪そうで好き。
冷戦終結後は登場してないなー。

伯爵は尼さんに変装。
初めての女装。
伯爵の女装は、
作者の画力で醜くも美しくも描きわけている。
今回は美しい尼さん。
さすが。

「かんおけ刑事」と呼ばれるイタリアの刑事には、
好きじゃないので触れない。

少佐はスパイです。
基本、西ドイツの国益のために働くひとです。
法王誘拐事件で法王庁より情報機関の人間が呼び出され、
事情聴取をうけます。
少佐は、
自分が泥棒を依頼した人物が法王を誘拐したのに、
しれっととぼけます。
「警告ですな、無言の力 表示です」
「次はおたくあたり(イギリス)が狙われますよ」
「モスクワオリンピックは確実に中止ですな」
CIAやKGBになすりつけます。
したたかです。
しれっと嘘をつきます。
普段、ローマに居ない少佐が出席するのが不自然ですけど、
この程度、
いくらでも目はつむります。



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